宿泊の聖地・太子には、日雇い労働者向けの宿泊施設やゲストハウス、ビジネスホテルなど様々な簡易宿所が立ち並ぶ「簡宿通り」や「銀座通り」と呼ばれる通りがある。簡易宿所とは、旅館業法上の宿泊施設の名称。1人部屋や多人数部屋が設置されていて、浴室やトイレなど衛生施設が共用になっている。
かつてこの地域にはドヤ*と呼ばれたような日雇い労働者向けの簡易宿所が200軒くらいあった。まず最初に、そのうちの約半分が生活保護受給者用のマンション、数件がサポーティブハウス呼ばれるサポート付き共同住宅に変わった。残りの約100軒のうち、40軒くらいが旅行者用の宿泊施設へとリニューアルした。その他は、昔からの簡易宿所として営業をつづけていたり、廃業したりしているという。
新今宮の簡易宿所のモットーは、清潔・安心・快適。一泊1600円程度から泊まれる簡易宿所は、心のこもったサービスを提供し、バックパッカーやビジネスマン、急な出張から長期滞在まで多様なニーズに応えている。寝泊まりはもちろん、Wi-Fiも整備されているのでテレワークも可能。三畳一間の落ち着く空間は缶詰め作業にももってこい。なにかに没頭したいとき、ひとりになりたい気分のとき、手軽に安く利用できるのがうれしい。
*「ドヤ」は「宿」の逆さ言葉。そのニュアンスや意味合いは、一言で説明するのが難しく、やや複雑な言葉である。蔑称として使われた歴史もあるが、愛着を持って呼ばれることもある。
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