その活動は、こどもたちに健全で自由な遊び場を提供したいという想いから、1977(昭和52)年にミニ児童館としてスタート。運営を続ける中で、背景にある困難な家庭環境が見えてきたことから、様々なサポート体制を整えてきたという。しだいに「こどもの里」は家庭的養護の場や、泊まることもできる、こどもたちの居場所と変わっていった。
子どもの権利を柱として、こどもの里の信念は、「こどもの最善の利益を考えること」と「こどもの自己肯定感を守り育むこと」の二つ。施設の1階は地域のこどもたちの遊び場、2階は図書室や緊急一時避難・保護の部屋、赤ちゃんがお昼寝をしたり遊んだりする広場、3階が里親・ファミリーホームで、生活をする場所と、いろんな要素が入り込んだかたちになっている。利用しているこどもたちは、幼児、小学生、中高生と様々。里は基本自由遊び。料理クラブやおやつ部、スポーツクラブなどのいろんな活動や、田植えに行ったり、ハイキングやキャンプをしたりもする。どのイベントにも共通するのは、誰が来てもいいこと、自分のやりたいことができるということ。冬期の毎週土曜日には、こどもたちが野宿者を訪問する活動「こども夜回り」も行われる。体調を気遣い、何気ない会話と「ありがとう」と言い合いながら、お互いが大切な存在であることに気づき、地域の人々に、そして世界の立場の弱い人たちに心を寄せる機会となっている。
西成区萩之茶屋2丁目3-24
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