古い民家が立ち並ぶ道を進んだ先に、松乃木大明神はひっそりとたたずむ。静けさに包まれたこの神社は、1901(明治34)年に天王寺公園内から現在地に移されたといわれる。
境内にある猫塚は、三味線の胴のかたちをしているのが特徴である。付近にはたくさんの芸者や芸人がおり、三味線は芸事に欠かせないものであった。当時、三味線の胴は猫の皮が使用されており、その猫の供養のために遊芸関係者によりこの猫塚は建てられたという。
拝殿の横には江戸時代の浄瑠璃や歌舞伎の作者・近松門左衛門の碑もあり、「平安堂近松巣林子信盛碑」と刻まれている。平安堂や巣林子は近松門左衛門のペンネーム。付近にある「近松門左衛門の碑」と「猫塚」も芸事と関係の深いものとなっている。
西成区太子2丁目3−19
他のスポットを探す